陸上自衛隊和歌山駐屯地・第304水際障害中隊の煙樹ケ浜での水際地雷(障害)敷設訓練に反対している美浜町軍事パレード・水際地雷訓練反対連絡会は9日、美浜町と駐屯地との間で結ばれた協定書の内容等に関して、町との交渉を行った。
 連絡会は先月20日、訓練で自衛隊のブルドーザーが海岸の形状を変えるような自然破壊を行っていることに対する町としての考え、前の町長が模擬訓練の内容以外は実施しないことを協定書に明記すると約束した内容などの説明を森下誠史町長あてに要望。その回答をもらう場となった今回の交渉に森下町長は出席しなかったが、上田収司副町長らが対応した。
 連絡会は交渉終了後に記者会見を行い、海岸の形状変化は「自然公園を守るということに、町はできる範囲のことをやっていく」、前町長の議会答弁は「協定には『自衛隊が町の意見を踏まえて年間訓練計画を作り、事前に関係者に通知する』という条文があり、これが約束事に代わるものと考えている」などと回答があったと報告。訓練の実施内容については連絡会側が「協定の条文は町の意見を踏まえるというが、町の考えとは違う訓練計画が作られる可能性もある。今後、ヘリコプターによる模擬地雷投下などが心配されるが、もしそのような訓練が計画された場合はどうするのか」と問うと、町は「町としては認めないし、実施させない」と答えたという。
 今回の交渉について連絡会は「訓練の監視体制も協定内容も不十分といわざるを得ない。私たち以外の一般の町民も関心を高め、町がいうように本当に模擬訓練以外のことが行われないよう、監視していく必要がある」と話している。