和歌山ゴルフ倶楽部を経営する印南町印南の「㈱LORDLAND WAKAYAMA GC」(髙橋眞介社長・従業員7人・資本金1000万円)が21日、大阪地裁に民事再生手続きを申請、同日保全決定を受け、事実上倒産した。負債総額は調査中。今後、ゴルフ場営業を継続しながらスポンサー探しを進める。
 同倶楽部は平成8年に㈱グリーンヒル和歌山が設立。 LORDLAND WAKAYAMA GCは、 平成17年9月に権利を譲り受け営業を開始。 20年3月期には年商約3億円を計上していたが、 リーマンショック以降消費停滞などで年々利用者が減少。 21年は約2億8000万円、 22年は2億6000万円、 23年は2億1200万円と年商が落ち込み、 毎期数千万円の赤字が常態化するなど、 厳しい運営状況となっていた。 そんな中、 会員の預託金の償還期限が来て、 さらに今後の返還要求が予想される中、 当初の約定通りの償還に応じるめどが立たないとして、 法的手続きによる再生を図ることになった。
 今後、 公募などを行って支援先のスポンサーを探していく。 営業は引き続き通常通り行い、 会員約650人のプレー権は引き継がれるが、 配分率などは今後のスポンサーによって決まる。 29日午前10時から和歌山市西汀丁の勤労者総合センターで債権者説明会を開く。
 また同倶楽部は平成27年の紀の国わかやま国体のゴルフ成年女子の競技場となっているほか、 印南町と災害協定を結び災害時の避難所に指定、 印南町ゴルフコンペの開催会場にもなっており、 いずれも新たなスポンサーのもとで方針が決まる。
 県内に所在地があるゴルフ場の倒産は平成17年2月に再生手続きを開始した紀伊高原㈱ (かつらぎ町) に続き2社目となる。