高円宮賜杯第32回全日本学童軟式野球大会・マクドナルドトーナメント和歌山県大会が19・20の2日間にわたって新宮市のくろしおスタジアムなどで開かれ、 上南部が初優勝を飾った。 決勝の串本オーシャンズ戦では最終回に4点差を追いつき、 特別延長の8回に4点を奪って試合を決めた。8月12日から東京の明治神宮球場で始まる全国大会に出場する。
 初戦の藤並 (有田) を8―4、 2回戦の岩出ヤンキースを6―0、 準決勝の新宮パワーウェーブを1―0で下して勝ち上がった。
 決勝で、 まず試合の主導権を握ったのは串本。 初回に3点を先制、 2回にも1点を加えリードを4点に広げられた。 上南部は3回に1点を返したが、 5回には1点を奪われ、 6回が終了した時点で1―5。 上南部の猛攻が始まったのは最終回。 相手投手の乱調で、 4四死球やワイルドピッチなどで3点を奪い、 なおも2死三塁の好機に1番谷口が右翼線を破る三塁打を放ち、 土壇場で同点に追いついた。 続く無死満塁からスタートする特別延長では、 クリーンアップから始まる好打順。 この回先頭の4番西山翔がまず犠牲フライで1点。 5番西山佳希が1死一・二塁から右中間を破るランニング本塁打で3点を挙げた。 その裏の串本の攻撃では先頭打者の右ゴロの間に1点を返されたが、 続く打者は遊ゴロ、 最後の打者も投ゴロに打ち取って9―6でゲームセット。 劇的な大逆転で優勝を勝ち取った。 宮本篤磨監督は 「1戦1戦集中できた。 ベンチや周りも声を出し、 チームワークの勝利。 全国大会では1つでも多く勝てるように頑張っていきたい」 と喜びを話している。 日高地方から出場した川辺西ビクトリーズは初戦で田辺第二に1―13で敗退した。 日高勢がこの大会で優勝するのは平成19年以来5年ぶり12回目。 全国大会は8月12日から6日間、 各都道府県の代表51チームが出場して開かれる。