和歌山出身の体操の田中3きょうだいが日本体操史上初の3人そろっての五輪出場を決め、 地元の体操関係者やファンが喜びに沸き返っている。
 県と近畿の両体操協会理事長を務め、 3人を幼いころから見てきた小宮清さん (70) =美浜町和田=は5日、 自宅のテレビでハラハラしながら最終選考会 (NHK杯) を観戦。 個人総合1位となった長男和仁、 長女理恵に続き、 最後に二男佑典の鉄棒での出場が決まった瞬間、 「夢みたい。 和歌山の体操界にとってこんなうれしいことはない」 と喜びを表した。
 和歌山県関係の体操選手の五輪出場は、 平成8年 (アトランタ) の田中光、 畠田好章 (ともに紀陽銀行) 以来16年 (4大会) ぶりで、 メダル獲得は昭和59年のロサンゼルスで森末慎二 (紀陽銀行) が鉄棒で金、 跳馬で銅を獲って以来28年 (7大会) ぶりの快挙となる。
 小宮さんは 「男子団体は中国が強敵だが、 内村を筆頭に山室、 和仁らが安定しているので、 金メダルの可能性は十分ある。 その中国を倒すための特化種目で選ばれた佑典も、 鉄棒にかけては内村以上の力を秘めており、 うまくいけば金を狙える」 と大きな期待。 女子 (理恵) については 「う~ん、 団体は世界的には5番手ぐらいで、 はっきりいってメダルは厳しいけど、 今後の練習しだいですかね」 と話している。