市観光協会は2日、設立20周年記念事業の観光功労表彰受賞者を発表した。「宮子姫」などを活用した観光振興に長年にわたり尽力してきた同協会前会長の高垣宏氏(79)=御坊市薗=と、市の玄関口となるJR御坊駅前の県道美化に貢献している地元有志の道路愛護団体「クロガネモチロード小松原」(武田憲司代表)の1個人1団体。表彰は25日午後1時半から市役所である観光シンポジウムの席上で行われる。
 観光功労表彰は長年にわたり観光振興に貢献してきた功績をたたえようと初の実施。高垣氏は観光協会の前身である観光開発推進委員会の会長として早くから活動を行っており、市の観光開発の先駆者として活躍。平成4年には同協会を設立し、22年まで18年間にわたり会長を務め、花火大会や各種イベントでの宮子姫時代行列や花薫るまちづくり事業の推進、日高港での大型客船歓迎イベントなどを実施してきた。会長職は退いたが、現在も副会長として同協会をサポートしている。受賞に際して「皆さまの協力があったからこそここまでこれたと思います。中でも宮子姫を観光資源として発掘、発信できたことは大変よかった。その思いが新たに有志の宮子姫顕彰会などで受け継がれているのは喜ばしい」と話している。
 クロガネモチロード小松原は市制50周年の平成16年2月に地元地区の役員が「JR御坊駅前を市の玄関口にふさわしい景観にしよう」と活動を始めたのをきっかけに、17年6月に正式に道路愛護団体として発足。会員数は75人。同駅から南に向かう県道御坊停車場線と東西に走る県道江川小松原線の沿線で市木のクロガネモチの剪定や季節ごとの花植え、清掃活動などを続けている。発足から8年と歴史はまだ浅いが、道路環境美化という観点で観光振興に尽力している。武田代表は「大変光栄なこと。会員たちが絆を大切にして地域愛に燃える活動をしてきたことが観光振興に寄与したと評価されたのだと思います。今後もこの受賞に恥じないよう花のまち御坊の発展にお役に立ちたい」と話している。