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 5月12日告示、 17日投開票の日高川町首長選を前に、 シリーズで掲載した本紙有権者100人アンケート。その中で「特に町政に望むこと」 で声が多かった上位3項目について、 立候補予定の元議会議長林雅臣氏(67)=小熊=と元観光協会会長玉置俊久氏(59)=玄子=に考えを聞いてみた。トップの「教育・子育て支援」 では林氏は 「未満児(生後半年から2歳児)保育の充実」、玉置氏は「小学校卒業までの医療費無料化」 など約束した。
 アンケートは3月下旬から4月上旬にかけて実施。男女別では男性48人、女性52人、地域別では川辺地区50人、中津、美山地区各25人に答えてもらった。「特に町政に望むこと」の問いでは55人の「教育・子育て」に続き、50人の「医療・福祉」、44人の「若者定住施策」が上位3項目。多くの声が寄せられたこの結果を林、玉置両氏とも真摯に受け止め、政策の一部を語ってくれた。
 林氏は子育て支援について「お母さんたちが安心して働きに出られるよう、未満児保育の充実を図りたい。かわべ保育所は希望が多く未満児の預かりを断っている状況で、なかつ保育所も定員いっぱい。施設を整備するとともに、公立に空きがないため民間託児所に行っている子どもの保育料を補助していきたい。 町内の子どもたちみんなが平等に保育を受けられるよう環境を整え、子どもを生んで育てやすい町にすることが急務」と力説。小学校卒業までの医療費無料化にもふれ「財政と相談しながら段階的に」と前向きな考えを示した。医療・福祉は「周辺市町との協力で運動し、特養施設の増床を図りたい」と強調。「救急医療体制の強化」も挙げ、「高齢者が安心して暮らせる町にする」と述べた。若者定住については企業誘致を重点施策とし、「いまは不景気で難しいかも知れないが、上向いたときにすぐ迎えられるよう準備しておく」 と意欲を見せた。
 一方、 玉置氏は子育て支援について 「多くの方々から小学校卒業までの医療費が無料にならないかとの話があり、 調べた結果、 経費節減や財政のやりくりで取り組めることが分かった。医療費無料により、誰もが家計の心配をせずに子どもを生み育てられる町の実現への第一歩にしたい」と力を込めた。さらに「医療費だけでなくチャイルドシートのリサイクルで経済的負担を軽減したい。子どもの向学意欲や通学の費用と時間など、教育格差をなくしたい」と意欲。医療・福祉は「外国のショッピングモールのように役場の窓口と郵便局、農協、病院などの施設を1カ所に集中させられないかと思っている。非常に楽になるはず」と斬新な考えを披露し、「コミュニティバスの効率化」なども挙げた。若者定住については「一方向からでは無理」とし、「企業誘致はもちろん、1次産業も含め働く場所を確保する必要がある」と力説した。