大きな被害をもたらす自然災害が立て続けに起きている。7月28日の令和8年熊本地震では真夏の避難所生活、今月13日から14日にかけての千葉豪雨では車の浸水被害が多発、27日の石川・富山豪雨では多くの人がまだ眠っている深夜から未明にかけて約6時間で計5回もの線状降水帯が発生し、新たな防災の課題が見えてきた。
海外ではネパールと中国の国境地帯で26日、大規模な土石流が発生した。濁った津波のような土石流が川沿いの建物を飲み込んでいくニュース映像には衝撃を受け、自然の脅威をあらためて感じた。原因は氷河の崩落で、その氷河が落下した衝撃と速度で瞬時に水へ粉砕され、周囲の岩石や土砂を巻き込みながら流れ落ちたとみられている。また、崩落した大量の氷河や土砂が一時的に川をせき止め、決壊して一気に流れたとも考えられるという。当時、被災地は雨が降っておらず、事前の災害予測が非常に困難だった。
日本は集中豪雨や急傾斜の山が多いことから、土石流が多い国で知られる。そんな中、日高川町で以前から地元住民が心配している場所がある。旧中津村と旧美山村の境界付近を流れる日高川(いとうの淵)で、川幅が他の場所に比べ極端に狭くなっている。川沿いを走る県道御坊美山線の対岸は切り立った崖山で、もし大雨が降ったときに巨大地震が重なり、この崖山が崩れれば、いわゆるせき止め湖が発生。決壊すれば大規模な土石流を引き起こす恐れがあり、今後、調査や崖山の掘削などの対策が必要ではないかと思う。
2011年9月4日から5日にかけての豪雨に伴う紀伊半島大水害から15年。最悪のシナリオを想定して災害に備えなければならない。(吉)


