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2014年1月アーカイブ

スペアバイク・荒北.JPG 当分は私が購読してるコミックスの新刊発売もなさそうだし、去年暮れから1月にかけて読んだ新刊感想に戻ろう、と思ったんですが(初場所の間に「おかみさん 平成場所」一丸著、小学館も書けばよかったんだけど)。
 とりあえずきょうは。
 「弱虫ペダル」アニメDVD2巻初回限定版の特典、

 「SPARE BIKE 荒北靖友」2(渡辺航著、東宝株式会社...になるのか)。

 ちょっとこの「SPARE BIKE」シリーズって、もしかしてコミックスには収録されないの!?
 まさか!
 そんなことは言語道断ですよ!
 漫画作品はすべてコミックスになってナンボなんだから!
 と不安を感じつつ、とにかくいち早く読みたいし、お金もないのにDVDを予約し続ける私...。
 
 とにかく1回分が14ページなんで、あっっっという間にペロっと読んでしまいます。
 ホントいうと、ちゃんと感想を書くには全4回読みきってからがいいんだけど。
 でも、ここへ来て新開くんと荒北くんのコンタクトが興味深かった。
 どっちも素直でなくって喋るのが不得意な、荒北くんと福ちゃんの橋渡し~という感じが。
 飄々として心優しい新開くんの気配りが光ります。
 
 「何故自転車に乗る?」

 と聞かれて、こんなに素直に荒北くんが答えるかな、とは思いますが。
 
 それと...
 私、初登場の頃の、平安時代のちょいワル貴族みたいな、歌舞伎の「色悪」みたいな、結構キレイな荒北くんもそれなりに好きだったんだけど...。
 (インハイ開会式でハコガクが並んだワンショットでも、結構キレイな顔してた!)
 なんか、デフォルメ度がはげしくなってません!?
 ガラが悪いのはいいんだけど...。
 16巻ぐらいまでは感じられてた、も~ちょっとシニカルでクレバーなトコがいつのまにか消えてしまいましたね(笑)。
 内面描写も、かつては格調高いといっていいほどきめ細かく、文学性すら感じさせる高度さだったと思うんですが(荒北くんに関してってわけではなく)。
 大人が本気で感情移入できるくらいの、気合のこもったハイレベルな表現を私はこの作品には期待してるので。ここんとこの荒北くんには、いろんな細かいリアクションとか言動とかで、ちょっと違和感を感じてしまいました。
 
 ...と言いつつも、やっぱり先が早く読みたくてしょうがないので、DVD3巻、4巻も予約してしまうんですが。
(でもコミックス化は絶対にしてほしい! そっちも買うし! お金ないけど...)
 で、アニメ4~6話の方はまだ忙しくて見れてない...。土曜でないとムリだな...。

 

 「GIANT KILLING」30巻(ツジトモ著、綱本将也原案・取材協力、講談社)。
 あらためて感想を細かくいきます。

 達海猛、35歳。
 ETUの若き監督。
 10年前にETUの最も輝いていた時期を創った、かつてのスター選手。
 
 「ニヒ~」とか人の悪そーな笑いを浮かべながら、意表をつく作戦を次から次へと展開。状況への的確な観察眼、問題の本質を見抜く洞察力、既成の概念にとらわれない自由自在の発想力でETUを強くしてきた。
 
 稚気にあふれる少年のような、イタズラっ子のような部分と、非常にクレバーな部分を併せ持ち、なおかつ白い炎のような超高温の情熱を裡に持っている。
 心ならずも選手というポジションからの離脱を余儀無くされ、
 それでもとどめようにもとまらない、
 フットボールへの情熱。

 そういう真情を。
 簡単に言葉にはできないほどの無念だったに違いない、
 自らの選手生命の終わりを。
 ここへ来て初めて、選手たちみんなの目の前で、あえて言葉にした達海猛。
 自身の体の状態をもすべて、さらけ出したうえで。

 それもすべて、愛するチームと愛すべき選手達の為。

「図々しいも何も... 仕方ないじゃん
 俺はそうやってボール蹴ってきたんだから
 草サッカーじゃあるまいし
 生半可な気持ちでピッチに立てっかよ

 やるんだったらトコトンまで上を目指すよ
 俺は

 お前らは違うの?」

 「お前らは違うの?」
 これが、達海がいちばん選手達に突きつけたかったことなんじゃないのかなという気がしました。
 ドキッとするくらい、迫力のあるワンカットでした。

 その日の朝、朝日の中で達海が一人でボールを蹴って、頭にボールをのせて「へへっ」と子どもみたいに笑うシーンもよかったですね。
 ポスッと手でボールを受けた表情に、ボールへの愛情が表れているようで。
 これが、
 「やっぱ楽しいよ プレーすんのは
  これに勝る喜びを 俺は未だに知らない」
 につながるような気がします。

 「俺だってもっと選手でいたかったよ
  ゲームももっと出たかったし
  ゴールももっと決めたかった

  ワールドカップだって 出てみたかった」

 もう、有里と一緒に泣いてしまいますよね~。
(一番泣いたのはここじゃないですが)
 そして、
 
 「そして タイトル」

 という一言で。
 選手達を、現実に手の届く目標への意識へと立ち返らせる。
 ハッと気を引き締めさせる。
 
 自身にできる最大限の方法による、
 いわば渾身の指導。
 捨て身の行動で選手を叱咤し、
 選手の心に火を点けた。
 
 最高の監督ですね~。
 
 そして受け止めた思いを真摯に、誠実な厳しさをもって皆に向かい言葉にしていく杉江。
 これからどのような形で、彼らは達海の渾身の指導に応えていくのか。
 そしてミスターETU・村越の決心...。

 次は名古屋戦。
 どんどん次を読んでいきたいですね。
 今、いちばん先を楽しみにしてる作品です。

 きょうは日曜日で、幸い取材も一つしか入ってなかったので、前の巻からず~っと読み直してしまいました。
 やっぱり面白いですよ。
 どの巻も、読み直すごとに引き込まれていきます。
(最近特に記憶力が悪くて、他のチームのメンバーとかこれまでの対戦結果とかが頭の中でゴチャゴチャになってるので、何遍読んでも楽しめる...)
 一番好きな試合はやっぱり19~22巻の山形戦ですが。
 名言続出なんですよねー。
 いっぺんまとめて書いてみたい。

ジャイキリ30巻.JPG 待望の!
 「GIANT KILLING」30巻(ツジトモ著、原案・取材協力綱本将也、講談社)。

 きょうはそんなに時間ないけど、とりあえずこれだけは書いておかなくちゃ。

 や~もぉ。
 泣かせてくれます。

 3回読み直して、3回とも泣いてしまいました。

 達海猛! 
 めっちゃいい男!
 も~...、ホレるわ!!

 王子もカッコいい!
 (この人いろんなことを実はいちばん分かってるんだよね~カッコよすぎ!)

 サッカー好きも、そうでない人も。
 みんなで読みましょう!!
 名作ですよ!!!

 ...細かいことはまた次回。

 

 第150回芥川賞・直木賞受賞作品が決まりました。
 芥川賞は小山田浩子著「穴」。
 直木賞は姫野カオルコ著「昭和の犬」。
     朝井まかて著「恋歌(れんか)」。

 日本で一番有名な2つの文学賞。
 芥川賞が史上最年長の黒田夏子さん「abさんご」、直木賞が史上最年少の朝井リョウさん「何者」だった第148回は記憶に新しい。
 その時ほどセンセーショナルなことはないですが、やはり回を重ねて150回というのはすごいですね。
 私は基本的に文庫本しか買わないし、話題作を読んでおこうという気持ちはあんまりないので、今までにもそう読んではいないのですが(芥川賞・直木賞受賞作品は合わせて実に330余! その中で私が今まで読んだことあるのは...28編でした...)。
 たまたま最近立て続けに過去の直木賞受賞作を読んだので、これまでに面白かったものをちょっとだけ挙げてみます。

 *「下町ロケット」池井戸潤著、小学館文庫。2011年上半期受賞。

 これだけは受賞時にすでに読みたいなと思ってたんですが、周りに持っている人がいなくて、最近文庫化されたのでようやく読みました。
 著者は言わずと知れた、かの「半沢直樹」シリーズの原作者。
 タイトルから軽快でコミカルなさらっと読める物語を想像すると、ちょっと違うかもしれません。
 読み応えのある経済小説です。
 が、単なる経済小説ではなく、そこには「熱さ」が内包されています。
 日本の確かな技術力、それと表裏一体を成す「誇り」。
 それに対する認識を再確認させてくれます。

 *「まほろ駅前多田便利軒」三浦しをん著、文春文庫。2006年上半期。
 
 エンターテインメント系文学の魅力の2大要素は「謎」と「勝負」だというのが私の自論ですが、これはそのどちらでもないのに面白かったですね。
 続編も読みたいなと思いつつ、まだ読んでいません。

 *「風に舞いあがるビニールシート」森絵都著、文春文庫。2006年上半期。

 6編の短編はどれも実に読後感が鮮やかで、それぞれの人物造形がくっきりと頭に残って、続きがあるものならどんどん読みたいという気にさせてくれます。
 これ1編で退場なんてもったいない、という人物ばかり。
 表題作は特に、人間存在の本質に迫るその真摯な書きぶりに、エンターテインメントというよりはむしろ純文学に近いのではないのかと思えて、これ直木賞なん?芥川賞とちゃうの?(短編だし)と思ってしまいました。

 *「容疑者Ⅹの献身」東野圭吾著、文春文庫。2005年下半期。

 この著者に関しては1回じっくりと語ってみたいんですが。
 私にとっては直木賞受賞作というよりは「ガリレオシリーズ」の1作。
 読みごたえあることは間違いないです。
 この直後に読んだ「手紙」のラストで泣いてしまったので、そっちの印象の方が強く残っています。

 *「あかね空」山本一力著、文春文庫。2001年下半期。

 バイオリンのN先生にお借りして読みました。
 物語としての厚みと、地熱のような熱さを感じさせてくれる、江戸の市井の人々を描いた親子2代にわたる年代記。一つの家族の歴史と共に、いろんなことが書かれています。
 
 *「テロリストのパラソル」藤原伊織著、講談社文庫。1995年下半期。

 著者は2007年に他界されているのが残念。
 江戸川乱歩賞とダブルの受賞は本作のみ。
 ミステリーでもあり、ハードボイルドでもあり、冒険小説でもある。
 作中に出てくる短歌がすごく印象的でした。
 
 時間がなくなってきたのできょうはここまでに。
 あと、読んだことがある直木賞作品は、

 「悼む人」天童荒太(2008年下半期)
 「佃島ふたり書房」出久根達郎(1992年下半期)
 「青春デンデケデケデケ」芦原すなお(1991年上半期)
 「高円寺純情商店街」ねじめ正一(1989年上半期)
 「恋文」連城三紀彦(1984年上半期)
 「鎌田行進曲」つかこうへい(1981年下半期)
 「一絃の琴」宮尾登美子(1978年下半期)
 「梟の城」司馬遼太郎(1959年下半期)
 「花のれん」山崎豊子(1958年上半期)
 
 でした。
 まだ読んでない受賞作品で面白そうなのをチェックして、今後の読書計画を立てよう、と思っているところです。
 もちろんどんなに素晴らしい賞を受けた作品でも、自分の好みに合わなければそれまでなので、必ずしもそれがいい水先案内人になるわけではありませんが。
 読み始めるきっかけとしては便利な指針ですね。

清洲会議.JPG 念願の「清洲会議」、先日、最終日にようやく観ることができました。
 
 羽柴秀吉=大泉洋。
 これが私の中で、予想外にピタッ!とハマってました。
 この軽さ。
 フットワークの軽さも、ノリの軽さも。
 私の秀吉のイメージに、今までみた中で一番近いかもしれない。
 竹中直人も西田敏行も、タイプはそれぞれに違うけれども、明るさと同時に人に一目置かせる存在感があると思うんですね。
 大泉さんのはそれをあんまり感じさせない。
 人に警戒心を抱かせない。
 いつも明るく笑っていて、人がそれに釣り込まれて明るい気分になる。
 そして、人をアッと言わせたいという顕示欲、喜ばせてやりたいというサービス精神を原動力に、各種アイデアがどんどん湧いてくる(この辺、原作・脚本・演出の三谷幸喜さんにも通じるものがあるのではないでしょうか)。
 信長さんに「サル」「禿げ鼠」といわれてたくらいだから、風采は上がらないけど愛敬がある人のはずで、そのイメージそのまんまでした。
                
 オヤジ殿と慕われる愛すべき人物でありながら、時代の進行にはついていけない。
 役所広司さんの柴田勝家ににじみ出るペーソス。
 誠実に、真剣に織田家と天下を憂慮し、水底に深く沈んだ石のように黙然と瞑目して激しく迷い尽くした挙句、朋友でもあった勝家と袂を分かつ小日向文世さんの丹羽長秀。
 石のようにじっと押し黙った顔の裏で、辛さと切なさを感じながら激しく葛藤している、その長秀の心境が伝わってくるようでよかったです。
 
 あと、寧=中谷美紀がよかった!
 動きと表情がすごくよくて、場を活性化する感じ。
 踊りのシーンなんか、ずっと見ていたい気分にさせてくれます。
 「インド紀行」(幻冬舎文庫)を読んで面白い人だなとは思っていたのですが。

 「(勝家にまかせるなら)あと100年は戦乱の世が続くぞ」と秀吉が必死で叫ぶ、あの前田利家=浅野忠信との「対決」はよかったですね。
 あの場面で、これはコメディー映画というわけではないんだなと認識しました。
 楽しめるシーンをもいっぱい備えた、普通とはちょっと違う切り口の、歴史映画なんですね。

 合戦ではなく、その後の人心を動かす駆け引きこそが天下を決する。
 回転軸の位置を見抜き、それに手を掛けた人間が。
 くるりと鮮やかに状況をひっくり返す。

 人情の機微が情勢を変える、その縮図である一つの会議にスポットを当ててズームアップした時点で、作品の面白さは決まったようなものですね。
 時代と時代の狭間に点のように存在した、5日間のドラマ。
 合戦も殺陣もほとんどなく、それでいて時代が確実に動いた瞬間を克明に描く。
 やっぱり三谷さんって、いろんな意味で天才だなと思います。
 時代劇とは思えない一種独特のカメラワークも含めて、大変面白い138分でした。
 

 

ミックス4.JPG きょうの新刊は。前巻から意外と速かった、
 「MIX」4巻(あだち充著、小学館)。

 いよいよ、明青学園・高等部編が本格スタート!
 ゆっくりとしたストーリー展開がどこへ向かっていくのか、まだ明確に見えてきてはいないけれど。
 やがて焦点になるべきポイントへとズームアップしていくのでしょう。
 今はまだ、始まったばかり。
 ようやくウワサの兄弟バッテリーが、昨夏甲子園ベスト8の東秀相手の練習試合で頭角を表せるかどうかというところ。
 
 今巻のキーパーソンは、メディアも注目の東秀野球部エース、三田浩樹でしょう。
 (と、その妹)
 顔立ちは地味で言動も渋いけれども、なかなかの人物という感触。
 その妹の方は、新田由加のような「意外と愛すべきキャラ」感はうすいような...。
 
 昨年末から熱い作品ばっか読んでたもので、久々にこの淡々とした間とテンポに接すると、なんだか新鮮。
 ぐぐっと話が大きく動くのはいつだろう、と思いつつ。
 警句連発の、よくできた舞台劇のような会話の妙を楽しませてもらってます。
 
 そ~か、風が吹くとそういうわけで桶屋が儲かるのか(笑)とか、ネギの焼いたのってめっちゃおいしいのに(特にぶっとい白ネギだったら、皮が真っ黒になるまで焼いてズルっとむいたらめちゃめちゃ甘くて美味)とか...
 「ドラゴン」のマスター...ってコレもしかして、「みゆき」の間崎竜一か!今気づいた!とか。
 いろいろ細かいところで楽しめた巻でした。

 主役3人の吸引力がいちだんとアップしてくるのは、多分これから。
 詳細に感想を述べるべき場面が、多分もう少し先にあるような気がする。

 絵にみなぎる不動の安定力は、相変わらずのすごさです。

銀の匙10巻.JPG 新刊続々。
 きょうは、「銀の匙 Silver Spoon」10巻(荒川弘著、小学館)。

 冬の巻です。
 前巻のクリスマスから、今巻では年越しです。
 この作品って、北海道の「食」の喜びがこれでもかってくらい描かれてて、いーな~。私は焼きソーセージが好きだな~。チーズも大好きなんで、ラクレットチーズあぶって食べてみたいな~。越冬キャベツも甘くておいしそうだ...。
 
 幼少時に愛読していた小学館の少年少女世界の文学では、ソーセージのことが「ちょうづめ」って書かれてたんですよねー(いつの時代の本だ!?)。「ハンブルクちょうづめ」とか。
 今巻を読むと、腸に肉を詰めていく過程が事細かに描かれてて、ほんっとに「ちょうづめ」なんだな...と実感できました。
 商品に、タマコのほっそりバージョンとふくよかバージョン、2パターンのラベル「この子が加工しました」を貼付したところ異なる2つの客層にウケがよかったことから、八軒が「かわいい写真を付ければ売れる!?」と付けようとした、かわいい子ブタの写真付きラベル「この子を加工しました」には、ブフっと吹いて笑ってしまった。
 今回も西川くんが頻出しててよかった!
 オープンオタクキャラがすっかり定着してる...(笑)。
 
 駒場くんが黙々ととんがって働く様子には、あやめと一緒になって「あなたもつまらない男になったわね!」と言いたいぐらいですが、皆に気を使わせまいとワザと明るく振る舞ったりするよりはずっと駒場くんらしいんでしょうね。
 何か光明を感じさせてくれるラストページがよかったです。

 ロシアからやってきた八軒の兄嫁、アレクサンドラさんも登場。
 御影が「コサック騎兵」に反応してましたが、コサックという言葉を私が初めて知ったのも少年少女世界の文学。
 (世界の大抵のことはこのシリーズで知った気がする)
 ソビエト編の「隊長ブーリバ」でした。
 (これがまた戦闘シーンの描写のオソロシい本で、サーベルで顔面を大地と縫われたりとかいろいろ大変なことが書いてあった...おそロシア)
 ロシアからソ連へ、ソ連からロシアへ。
 激動の歴史を持つ隣国のことを、私はあんまり何も知らない...。
 「古典部シリーズ」の米澤穂信さんの初期の作品「さよなら妖精」で、旧ユーゴスラヴィアからやってきた少女が登場するのを思い出しました。
 世界史をもっぺん勉強し直したい、と思うことの多い昨今です。
 (しかし近頃の高校じゃ、世界史が必修で日本史が選択だそうですね...文部科学省、何考えてんだ!?って思いますが

ゴリラ.JPG 新刊続々。
 きょうはコミックスじゃなくて、画集です。
 「GORILLA COLOR WALK6」(尾田栄一郎著、集英社)。

 数年に1回出てくれる、このシリーズ。
 今回は何が貴重って、この画集シリーズでこの姿の麦わらの一味が登場するのはこれが最後!
 というか逆にいうと、今となっては懐かしい、2年前の麦わらの一味の姿が1冊たっぷり観賞できる!ということ。
 表紙だけは、みんな現在の姿になってますが。
 (サンジ君は左目を出してるし、ゾロは左目に傷がついてるし、ルフィも胸に傷がついてるし、フランキーもスキンヘッドになってるし、チョッパーの帽子も...等々)
 内容的にはシャボンディ諸島編から頂上戦争、コミックスでいうと51~60巻に当たりますので、ちょお~ど、
 「2年後に!!! シャボンディ諸島で!!!」
 と、みんなが離れた場所で誓い合ったトコまでになります。
 キリがいい。
 プラス、映画「STRONG WORLD」。

 私はとにかく、尾田さんの絵そのものが好きなので、どのページも楽しんで見させていただくんですが。
 興味深かったのは巻末の対談。
 「新八犬伝」の辻村ジュサブローさんじゃないですか!
 「辻村寿三郎」って漢字で書かれてるの初めて見たような気がする。
 (今調べてみたら、2000年からご本名に改められたんですね。失礼しました)
 見てましたよ、新八犬伝! リアルタイムで!
 6歳から8歳までの2年間だったんですが、よく覚えてます。
 夕方になるとテレビの前に走ってきて座ってましたから。
 音楽もよかったですよ。インストゥルメンタルのオープニングもよかったし、
 「いざとなったら玉を出せ~、力が湧き出る~、不思議な~玉を~」
 とか今でもうたえそう。
 波乱万丈の展開、黒子役の坂本九ちゃんの名調子、とにかく面白かったです。
 玉梓の怨霊が、毎回「玉梓の怨霊~」と言いながら出てくるのが、初めはこわかったけど、今思い出すと面白い。
 1人1人の顔も、一度思い出すとどんどん浮かんできます。
 主役格の凛々しい犬塚信乃、誠実で優しい犬川額三(荘介)、けんかっぱやい犬飼見八、力持ちの犬田小文吾、忍者のような山伏のようなクセの強い犬山道節...
 でも毎週ず~っと見てたわけではないので、犬村大角、犬坂毛野、犬江親兵衛はちゃんと見た覚えがないのが残念。
 成長してのちに手に入れた、昔のテレビ番組を写真などで紹介するビジュアル本(今ちょっとどこかへしまいこんでしまって書名もわからないんですが)で、新八犬伝の人形たちの写真が紹介されていました。記憶よりもシンプルな気がしたのですが、リアルタイムで観ている時は、ほんっとにみんな生きて見えてましたね。顔の造作は動かないハズなのに、常に表情豊かに見えてました。
 大きくなってから、原作がどうしても読みたくなって書店に注文しようとしたんですが、全然ないんですねこれが(時は90年代前半、ネットも普及してない頃)。
 岩波文庫版がちょうど絶版になってた時で。
 古本屋さんで探すしかないと言われたんですが、新本屋さんでも根気よく探すと3巻、7巻とかバラでちょっとずつ見つけることができたので。
 よし! こうなったら関西で行ける限りの大きな本屋さんを巡ってやる!と、休みのたんびに大阪・京都・神戸で本屋巡りの三都物語を繰り広げ、そのたび目につくめぼしい本を買って帰ったりしたので、その間だけで50冊ぐらい目的外の本を買ってしまって、交通費もいるし出費がかさむかさむ。
 それだけ苦労して、ようやく全10巻のうち9冊までは集めたのですが、2巻だけがどうしても見つからず。
 国会図書館で全ページコピーしてもらうしかないのか...などと思いつめていたところ、大阪の古本屋さんで同僚が全10巻そろったセットを見つけてくれました。
 それが文庫ではなく、1冊2000円の立派な箱入り単行本。
 セットで2万円也なんだけど(バラ売りは不可)、思わず受話器を握り締めて「立て替えて買ってきて!」と叫んでしまったのでした。
 よく引き受けてくれたな~と思いますが、翌日代金とお礼のお菓子と引き換えに、無事に手にすることができたのでした。
 喜びに浸っていると、それからほどなくして、なんと!
 岩波書店から文庫本で全10巻がセットで復刊...。
 書店員さんに「この中の2巻だけ欲しいんですが...」などと申し入れてみたんですが、もちろん承知してくれるハズもなく...くやしいったらありゃしない。
 あの時ばかりは岩波書店が恨めしかった...。

 しかし、全編を読んでみると、記憶にある「新八犬伝」に出てきた内容が入ってないんですね。かなりオリジナルの創作が入っているみたいで、そっちのストーリーが全部通して知りたいな~と思うんですが、残念ながら当時の映像が残っていなくて、幻の名作となっている「新八犬伝」。
 シナリオ集とか出版してくれないかな~往年のファンはみんな買うと思うけど。
 あ、それも残ってないか。

 ...という思い出のある「八犬伝」なので、対談も大変興味深く読ませていただきました。
 これまでの対談相手は皆さん漫画家なので、「ONE PIECE」のことがやはり話題になるんですが、今回はそれがなくて尾田さんが聞き手に徹しているのが新鮮だったですね。
 「表現」ということに関心のある人なら、読みごたえのある対談だと思います。

 フカボシって、辻村さんの人形が参考にされてたんですね!
 や~私は好きですよ。
 顔の造作は多少マンガみたい(笑)だと思ってしまったんですが、にもかかわらず凛々しくて品があって、こんなにシンプルな線で人格が伝わってくるのはすごいなと
思ってました。
 今思い出したけど、「ONE PIECE」スリラーバーク編のゾロvs剣豪リューマの決闘を読んだ時、私なぜか八犬伝の名場面・芳流閣の決闘を連想したんですよね~。
 
 「GORILLA」の感想というよりは八犬伝の感想になってしまいましたが。
 私には、2年前スタイルのサンジ君の絵とかいっぱい見られたのでよかったです。
 初版限定の特典! 1~60巻全表紙絵のシールもうれしい。
 一言ずつのコメントが、全作品についてたらもっといいのにな~とか思いつつ。
 「7」からは新世界編に入り、みんなのスタイルも変わってるので、雰囲気が変わって感じられるかどうか? 楽しみですね。
 73巻はまだかな~。

ハイキュー9巻.JPG 新刊続々。
 きょうは「ハイキュー!!」9巻(古舘春一著、集英社)です。

 おお! こっちに向かってくる日向の表紙はなかなかのインパクト!
 内容もいいですね。この巻で試合は何もないのに(練習試合しか)、なんだか状況が大きく動いた感があります。
 
 ポイントを大まかにいうと、

*東京遠征! 音駒再び!
*それに無事に参加できるよう、死に物狂いで勉強を頑張る赤点すれすれの面々
 (日向&影山含む)
*新マネージャー登場! 烏野を見る新たな視点
*未来のライバル? 青城のさらに上・強豪白鳥沢ウシワカとの遭遇

 ...の4点でしょうか。
 
 おお~音駒! 懐かしい!んだけど、5巻まではレンタルで借りてたので、もっぺん読み直してみないと顔と名前がちゃんと一致しない...。
 ま~音駒の面々については、次巻で多分もっと深く読むことになると思うので(リエーフとか面白そうな新キャラも出てきたし)。
 みんなの必死のお勉強の様子が、なかなか楽しくてよかった。
 田中姉もいいキャラしてるし。
 それよりも、今巻で一番大きなポイントはやっぱり新マネージャー、谷地仁花でしょうね。
 よくデキるデザイナーのお母さんを持って、何事にも自信が持てず消極的になってしまう。そんな仁花の背中を押してくれたのが、いつもまっすぐ天然、一本道しか走れない日向翔陽。
 いつも引っ込み思案だった仁花が日向のおかげで、車の行き交う大通りの向こうにいるお母さんに握り拳を固めて、
 「私バレー部のマネージャーやるからああああああ!!!」
 と力いっぱい叫ぶことができた。
 ここはよかったですね~。わー少女漫画みたいとか思いながらも、仁花が根性出したのが伝わってきて、やっぱり少年漫画だな、と。
 そして仁花の視点から見た烏野メンバーがなかなか新鮮だった。
 ワイワイと他愛もないやりとりで盛り上がる烏合の衆だったメンバーが。
 いざコートに出て行く時になるとみんな、
   
   キュッ
 
 と床を踏みしめ、顔を引き締めて、仁花が思わず惚れる凛々しさ。

 そして。
 もう一つ大きなポイントが、強豪白鳥沢のウシワカこと牛島若利との遭遇。
 「大王様」こと及川を擁する青葉城西を倒し、インターハイ行きを決めた白鳥沢を、今回は(成り行きで)偵察することとなる。
 東北で唯一「世界ユース」のメンバー入りしてるウシワカ。
 その、いわば雲の上の存在に、
 
 「アナタをブッ倒して全国へ行きます」

 と、宣戦布告する「小さな巨人」(を志望の)日向。
 
 牛島若利 vs 日向&影山

 が、対峙するこの見開き。
 これが今巻の絵では最高のインパクトでしたね。
 舞い飛ぶカラスと白鳥、じゃなくてこれは鷹か、鷲か。
 最初は、背景もすごく細かく描かれててインパクトある、とかのん気に思ったんですが。
 いやいや高校のキャンパス内にこんな電柱があったり割れたビール瓶が転がってたり、山がそびえ立ってたりするわけない。
 ヤセた土地どころかコンクリートのような環境で頑張ってる日向&影山と、豊かな自然の中で技術を磨くことができるウシワカとの対峙を絵で象徴してるんですね~。
 再び彼と相まみえる時が楽しみだ。
 (再びというか、試合ではまだ全然相まみえられてないけど)
 優しいばかりじゃない、シャープさとリズムを持った絵の特徴が進化してる感じがして、読んでいて引き込まれます。
 次の大きな波、「春高バレー」へ向かっていくのが楽しみです。

ペダル32巻2.JPG 「弱虫ペダル」最新32巻(渡辺航著、秋田書店)。
 後半の感想、いきます。
 テーマは「鏑木・改心のインターハイ千葉県予選」。
 この、ウラ表紙の2人が魅せてくれます...というか、1人は笑かしてくれます(笑)。
 
 改めまして。
 杉元激走・1年生レースの結果、この夏のインターハイメンバーが決定。

 手嶋純太(3年)
 青八木一(3年)
 今泉俊輔(2年)
 鳴子章吉(2年)
 小野田坂道(2年)
 鏑木一差(1年)

 ...と、6人のラインナップ。
 1年生ながらメンバーに食い込んだ鏑木に、早くもデビュー戦がやってくる。
 それは、去年の今頃は3年生トリオが1年生には告げずさっさと3人で勝利してインハイ出場権をもぎ取った、インハイ千葉県予選。
 しかし今年はすでにチームの陣容は完成。
 その6人が、初めて「チーム」として実戦に臨む。
 とはいえ力試しなんてのん気な場面じゃなくて、まずこれに優勝しないことにはインターハイに行けないんだから、勝てなきゃ話にならない。
 昨年の全国覇者・総北が県予選で散るなんてシャレにもならない。
 という状況の中、大胆にも恐れ知らずにも、自らエースを志願する鏑木。
 キャプテン手嶋はなぜかそれを快諾する。
 策士・手嶋の心中や如何に...

 ...というところで。
 先輩達の前ではイキがってるくせに、実は段竹くんがいないと緊張してオナカが痛くなってしまうという弱点をさらけ出してしまった鏑木一差。
 ここで、ちょっと読者の好感度が上がったんでは?(笑)
 キャラも立ってきたと思いますよ。
 「サポートは要りません
  オレ1人 単独で勝ってみせます」
 とレース前に尊大さ丸出しで豪語し、案の定、走り出したとたんにパンクという悲劇に見舞われたのであった...。
 
 こっからの展開が、実に面白かったです。
 意外にも、前3年生の抜けた穴の大きさも忘れてしまうほどの、現チーム総北の底力を感じさせてくれる。
 今回、その中核となったのがキャプテン手嶋。
 
 「鬼ごっこだ」
 
 青八木に明るくそう叫ぶ、この1コマであの合宿がフラッシュバックしてきて、懐かしくてズキズキしてしまいました。
 
 敵の心理を冷静に読み、計算されたパフォーマンスでそれを操る。
 さすが策士手嶋!
 1・2年生への説明も要領を得て分かりやすい。
 しかしその策も、もちろん個々のメンバーに実力がなきゃ成立しないわけで。
 ここで注目すべきがもう1人の3年生、手嶋の相棒青八木。
 
 「必殺――田所さん直伝――総北名物肉弾列車
  改め
  
  酸素音速 肉弾丸青八木列車!!」

  すげぇ
  でかく見える青八木さん
  ていうか
   本当にでかい!!

 ...って、ちょっと待て! んなアホな!!
 着ぐるみ!?
 いつのまにこんなバケモノじみたワザを~!
 私、最初ちょっと笑っちゃって正視できなかったんだけど。
 青八木くん、この頃両目がしっかり見えてるんで前ほどキタロー感はなくなったけど、なんだか妖怪化してきたんじゃ...。

 ...ともあれ、実に劇的な形でみごと実力を見せつけ、勝利を収めた新・総北。
 鏑木くんの高いハナをちゃんとへし折って、本来の高さに磨き直す闘いにもなったし。
 代わりのホイールを待ってイライラも頂点の鏑木の目に飛び込んできた、5人の先輩がレースの最中にずらりと並んで悠々と自分を待ってる図、最高でしたね。
 
 「何でいるんですか なんで足止めて...何やってるんですか」
 「このレースはおまえがエースだ
  オレたちはそのサポートのために走ってるからだ」
 「エースやりますいうたんオマエやろ」
 返す言葉がなくて口をパクパクさせる鏑木はなんだかいい気味だという感じで読んでて気持ちいいですが、新たに加わった1年生の目でチーム総北を見る視点は、なかなか新鮮だったですね。
 先の予測のつかないワクワクする勝負の物語が、また本格的に始動したという感じ。
 京都伏見にもまた、得体の知れないのが加わったし。
 水田クン(キャプテンになったのか)、御堂筋くんにタメ口になったんですね~。
 そりゃ3年生が2年生に敬語使ってたんじゃ、1年生に示しがつかないですよね~。
 ともかく先行きが楽しみ。
 「弱虫ペダル」第2ステージのふくらみと広がりを感じさせてくれる巻でした。

 ところで、来年の紀の国わかやま国体!
 本紙エリアの印南町で自転車競技が開催されます!
 見に行かなきゃ~!

 

ペダル32巻.JPG 昨年末からたまってる新刊の感想はいったん置いといて。

 連月発刊!の「弱虫ペダル」32巻(渡辺航著、秋田書店)!

 出た!
 表紙はやっぱり杉元くんだ!
 裏表紙は新3年生コンビだ!
 青八木くん、なんかキャラ変わってるよ!(笑)

 内容は大きく分けて3つ。

 前半は、杉元・涙の1年生レース2位。
 後半は、鏑木・改心のインターハイ千葉県予選。
 そして...
 その間に唐突にはさみ込まれてた...
 荒北くん!! キタ~~~!!!
 ...って、金城さんとおんなじ大学~!!!
 率直にいうけどそんなに賢かったの!?
 で...なんで神奈川や千葉から静岡県?
 関東の地理的な感覚ってよく分からないけど、和歌山県から京都行ったり神戸の方に行ったりするみたいな感覚?
 
 「超デコボココンビだけどな!!」
 「案外そうでもないサ!!」

 って仲いいんじゃん!
 福チャンと新開くんは親友同士、同じ大学か。
 荒北くんと福チャンが戦うところが、超読みたい!

 それはともかく、前半の感想をいきます。

 杉元くん...やはり、というか僅差で鏑木には及ばなかった。
 サラサラ髪も汗で額に張りつき、フラフラになってゴールに倒れこみ、1位かと勘違いして歓喜。直後の失意...茫然。
 そのあと、すぐに普段の自分を取り戻してカラ元気を出し、カッコつけながら高笑いする杉元。

 「いや―惜しかった!
  2着でしたか
  うんうん!! 惜しかった惜しかった
  実にね」

 いつものキャラを出現させ、虚勢を張る杉元をやるせなく見つめる2・3年生。
 思わず、インハイメンバー選考は合宿まで待ってくれと手嶋に嘆願する坂道。
 しかし。

 「小野田!!
  ボクはこのレース そんな覚悟では走ってないよ」
 プルプル震える手で坂道の肩をつかみ、それでも爽やかな笑顔を見せる杉元。
 
 「ラストチャンスだったんだ」
 
 それをものにできなかったのだから、結局次はない、といって、上げていた人差し指を力なく降ろしていく。
 その手を、今度は今泉がガッとつかむ。

 「このレース 周りのほとんどはおまえに期待していなかった
  それを覆したのはおまえだ

  誇れ
  このレースで一番強い走りをしたんだ...!!」

 今泉くんにこの熱さを伝授したのは坂道くんですね。
 そして金城さん。
 的確なタイミングで説得力のある言葉をかけることができる、ってのはリーダーの素質かも。

 クールダウンしてくる、といって笑ってその場を離れた杉元くんの号泣はよかったです。
 これがあっての完全燃焼。
 
 ともあれ、この夏のインハイメンバーは決まった。
 新6人での初レース、千葉県予選についてはまた次回。

とめはね12巻.JPG ほぼ年に1度のゆったりとしたペースで出てくれる、
 「とめはねっ! 鈴里高校書道部」最新12巻(河合克敏著、小学館)。

 出だしは高野山競書大会の表彰式。
 「あさひなぐ」の和歌山合宿編といい、和歌山県が舞台になっててうれしい。
 こうやくんも登場する(平成の高野聖って設定だったのか...和歌山県人の私も知らなかった)。
 
 心が洗われるような真摯さとのどかさを併せ持つのが本作の魅力。
 のどかなトコはすれ違ってばかりの恋愛模様(のどかとばかりも言ってられませんが)、真摯なところは書の世界の奥深くへ分け入っていこうとするユカリたちの精進する姿。
 今回、書の部分においてもなんだかすごく高度な、本質的なことがいっぱい書かれていたような気がする。
 第百四十八話の「自分の世界」でユカリが見通したポイントなんて、書に限らず芸術など自己表現のすべての分野においていえる、真髄ともいうべき点なのでは。

「今日、見た先生たち、全員に言えることは――自分の世界を持っている、ということではないか...と。」

 言葉はすごく素朴で、芸術の世界では当たり前といえば当たり前すぎることなんだけど、それを自分の感覚で見抜いて言葉にできたユカリはえらい。
 
 そのエピソードで、日本酒のラベルを見て回るのはすごく面白かった。
 「吾輩は猫である」の挿絵を描いた中村不折が「日本盛」のラベルを書いていたとは、面白い。
 私、上田桑鳩の書いた末廣酒造株式会社の特別純米朱「壷中春」が好きだなあ。
 ほんとに、3人の人が楽しくお酒を飲んでいるところみたい。
 ふと思ったんだけど、「とめはねっ!」の大江ユカリ、「あさひなぐ」の東島旭、そして「弱虫ペダル」の小野田坂道の3人に鼎談させてみたら、どんなにのどかな世界が展開されるんだろう。
 のどかなようで熱いものを内に持ってる点が共通する3人だけど。

 次巻は秋発売。
 また気長に待ちましょう。

鬼灯12巻.JPG 今回は、アニメ放送開始直前!の「鬼灯の冷徹」(江口夏実著、講談社)、最新12巻。こ、この表紙は...まさかの猫好好(マオハオハオ)ちゃん!(笑)。なんだかブキミにかわいい...。

 今巻で私が一番印象に残ったのは、白ヤギさんと黒ヤギさんの文通のお話でした。 白ヤギの名はスケープ。
 中世の頃、悪魔に捧げられたところをベルゼブブに拾われて仕えているという。
 黒ヤギは7匹きょうだいの末っ子で、母と共に天国で暮らしている。
 柱時計の中に隠れて難を逃れ、兄や姉を救ったあの子ヤギですね。
 手紙の中で「母はお裁縫が得意で何でもな~~~んでも縫うことができます」ってのは、「オオカミのハラでも」ってことね。
 今巻ではこのネタのほか「鶴の恩返し」もあり、「かさ地蔵」もちょっとあり(帰っていくお地蔵様の後ろ姿が妙にかわいい!)、こ~いう昔話や伝説系のネタが大好きな私には大変楽しめました。
 野干兄弟の狐カフェも久々の登場。
 鬼灯様が金棒を手に入れた顛末とか。
 照魔鏡の機能を改良して浄玻璃の鏡にしたのはどうやら鬼灯様らしいとか。
 いろいろ細部のディテールが深まっていくのが楽しい。
 記念すべき第100話は、閻魔大王にまつわる逸話について。
 東京都文京区は源覚寺の「こんにゃく閻魔」の話が出てきます。私がこの言葉を初めて知ったのは漱石さんの「吾輩は猫である」のどこか(関係ないけど、本紙のエリアである和歌山県印南町にはこんにゃく地蔵さんがありました)。

 もう一つ印象に残ったのは。
 ベルゼブブに仕える白ヤギスケープの、
「そもそも私は生け贄にされたものですから
 あの儀式をした人間に比べれば...
 拾ってくれた方がどんな方だろうが
 身を尽くして働こうと
 それだけは決めてるんですよ」
 に共感した(スケープ側からの感触なので客観的にどうなのかは分からないけど)鬼灯様の、ちょっとシリアスな表情でした。
 前巻でサタンから閻魔大王への失礼な親書に抗議すべくEU地獄へ乗り込んでいったのも、閻魔大王がナメられてるってことに対しての猛抗議だったし。
 いいコンビですよね~。
 
 アニメ放映は1月9日深夜、MBSにてスタート!
 MBSなら見られる!
 みんなどんな声なんだろ~。ドキドキしますねー。

進撃の巨人12巻.JPG もう発売から1カ月になるけど、「進撃の巨人」12巻(諫山創著、講談社)。

 まだこの作品を読み始めて日が浅いけど、この12巻というのはかなり重要なポジションの巻なんじゃないでしょうか(あるいは、これからしばらく重要かつ劇的な展開が続いていくのかもしれないけど)。
 
 やっぱり凄まじいイマジネーションだな~という感じで、知ったキャラが巨人のでっかい手につかまれでっかい口に入れられて「ブチッ」と食べられてしまうシーンなんかは、何遍読んでも慣れるものではありませんが、それはそれとして。
 
 大きなポイントは幾つかありますが、最も深く強い意味を内包する場面はやはり、巻末近くのミカサでしょう。そしてそれにこたえるエレン。

 「エレン 聞いて
  伝えたいことがある

  私と... 一緒にいてくれてありがとう

  私に... 生き方を教えてくれてありがとう

  ...私に マフラーを巻いてくれて 

  ありがとう...」

 作品始まって以来の、血の通った温かい笑顔を見せるミカサ。
 その両目からは涙をあふれさせながら。

 目を見開き、やはり涙をあふれさせながらミカサを見つめるエレン。
 そして。
 ザッ、とエレンは立ち上がる。

 「そんなもん
  何度でも巻いてやる」

 拳を固め、母の仇であり今またハンネスをも殺めた、笑ったような顔の女の巨人に向き合って立つ。

 「これからもずっと
  オレが何度でも」

 周囲で今まさに凄惨な場面が展開されている、その真っ只中での会話であるところに、凝然とさせられます。
 このミカサの笑顔は、自身の最期を見据えて心を決めた故なんですね。
 しかし読後感が不思議に温かというか、うるおいのようなものを感じたのはこのミカサの告白と笑顔故でしょう。
 あの日、マフラーを巻いて体と心に温かさを与え、死の世界から生の世界へと引き戻してくれた時から。
 ミカサにとってエレンはエネルギーの源であり、生きる指針であり続けている。
 
 それにしても。
 このエレンの渾身の叫びと巨人の掌へのパンチが何かのスイッチを入れたかのように。
 状況は不可解に変化していく。
 展開が、また新たな謎を呼ぶ...。

 そしてもう一つ、グッとくる関係はユミルとクリスタことヒストリア。
 (ユミルがクリスタを一時的に食っちゃった場面のインパクトはすごかった...)
 
「いいかヒストリア? 壁外はそんなに悪い所じゃない おまえのことを『生まれてこなけりゃよかったのに』なんて言う奴なんかいないしな」
「...!? そりゃ巨人はそんなこと言わないだろうけど! すごい勢いで食べようとしてくるじゃない!!」
「だ...誰にでも短所の一つや二つはあるだろ!? そこさえ目をつぶれば割といい奴らなんだよ!!」

 って会話には笑わせてもらいましたが。

 「ユミル! あなたが私に言った通り
  私達はもう...
  人のために生きるのはやめよう
  私達はこれから!
  私達のために生きようよ!

  何だか不思議なんだけど
  あなたといればどんな世界でも

  こわくないや!!」

 この天使のように強いクリスタ=ヒストリアの叫びは、不思議に心に響きます。

 未だ謎だらけのユミルの過去はといえば、「壁の外を60年ぐらいさまよっていた」......そして、その悪夢を覚ましてくれたのが、例の「超大型巨人」=ライナーと「鎧の巨人」=ベルトルトの進撃...。
 う~ん...わからん。

 エレンと彼等3人の関係は?
 彼等の言う「故郷」とは?
 エレンが「座標」を持つとは、どういうことなのか?

 これだけ謎を提示され、少しずつ少しずつ新たな手がかりが提示されては、次巻を心待ちにしないわけにはいきませんね。
 4月9日発売とは、またずいぶん待たせてくれますが。

ダイヤのA39巻.JPG 明けましておめでとうございます。
 ことしも面白い漫画や本にたくさん出会いたいです。

 年末は1年で一番忙しい時期、目が疲れて全然更新できないまま年明けを迎えてしまいましたが、12月中に書けなかったいろんなことを遅ればせながら毎日続けて書きたい。
 ということで、まずは。
 
 新年号企画のおかげで読むことができて、個人的に大きな収穫だった「ダイヤのA」(寺嶋裕二著、講談社)。
 レンタルで37巻まで借りて、連日夜中までかかって5日ほどで読み、38、39巻は購入して読みました。
 弱小部が主人公達の頑張りによって強くなり、強豪校を撃破する、という少年誌の野球漫画における王道のストーリー展開ではなく。
 全国から粒よりの選手が集結した強豪校を舞台に、高度な闘いと高度な切磋琢磨が熱く描かれていくところが読みどころですね。
 それだけに、野球のルールや戦略的な部分の描写がすごく高度!(というか、大まかなルールしか分かっていない状態でいつもテレビ観戦している私には、話の展開についていくのが大変です)
 1つ1つのプレーには全部、その場面場面での意味合いがあるんだということが実感的に分かってくる。それぞれの場面で、その状況自体が持つドラマ性が丁寧に説明され、野球というスポーツのきめ細かさ、奥深さに感じ入るばかり。
 それに何より、これだけ巻を重ねても話がまったくダレてない!
 これはすごいことだと思います。
 一筋縄ではいかない個性的な敵が次々に現れるし、チーム内の和も簡単には築けない。栄純の成長曲線も順調には伸びていかない。
 ずっと緊迫感をキープしながら、丁寧かつ気迫のこもった描写で読者を熱くしてくれる。
 野球好きな人はみんな読んでみてほしい。
 プレー面だけでなく部内の人間関係の機微もすごく丁寧に書かれているので、実に読み応えがあります。笑える部分も随所にあってノリがいいし。
 
 最新39巻は。
 主人公・沢村栄純を青道に導いた男、現キャプテンにして天才キャッチャー、御幸一也がカッコいい!
 40巻は2月頃発売かな? あの身を挺したプレーでどっか痛めてるんじゃないかと心配で、早く続きが読みたいです。
 アニメも相当いいらしい。テレビ和歌山でもネットしてくれていることを最近知ったので、次の放映日を待ちかねてます。
 (ペダルも早くネットしてくれないかな...)

 

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プロフィール

サト 日高新報記者。文化関係等の取材、編集整理、連載随筆や投稿原稿の編集を担当。空いた時間が少しでもあれば、本か漫画を読まずにはいられない。料理や洗濯をしながらも、可能な限り本を手離せない真性活字中毒。常に面白い本の情報を求めています。音楽や映画、歌舞伎など舞台芸術も大好きです。ひのえうま生まれの女。

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